8月12日から14日まで、長野県戸隠へ修験道を極めに行って参りました。
と言うのは全くの出鱈目で、老人の避暑に運転手として借り出されました。
斯く言う当方も年齢的には老人の入り口に差し掛かっているので、オノレの避暑であるのかも知れません。
長野市の最北部になるので「なんで長野市やねん?」と思っていたら、
流行の町村合併で長野市に併合されたのではないでしょうか。
以前は上水内郡戸隠村と呼ばれていたと思うのですが・・・風情が無くなりました。
効率が大事なのは解りますが、本当の意味の効率を考えての事なのでしょうか?アフォ役人の発想ですから疑わしいものです。
戸隠は記紀にも登場しており、そのなかでは天岩戸にお隠れになった天照大神が 天鈿女命(あめのうずめのみこと)のセクシーダンスに沸く外の様子につられて岩戸を少しお開けになった時に 天手力雄命(あめのたじからおのみこと)が放り投げた天岩戸が戸隠連山になったと伝えられているらしいが…。まぁ諸説あるでしょう。 また、中世においては山岳信仰である修験の名所として広く知れ渡っていたようですし、 近世にかけては越後の虎、上杉謙信の勢力下にあったことから武田信玄の圧力を受けたようです。 現在では、戸隠神社五社の他にキャンプ場やスキー場などが点在する行楽地?になっています。
過去にもお盆時期に出かけることはありましたが、夜間か早朝に出発していたので、渋滞に巻き込まれてドツボにはまるという経験は殆ど有りませんでしたが、 今回は、同行者にムリを強いる訳にもいかず真昼間に移動することにしました。 なので、予め渋滞を予想しボイスレコーダーで適当なポイントで通過時刻を調べてみることにしました。
日記に既出してますがあらためて記載しておきます。
ほんま渋滞は精神衛生に非常に悪い上、血圧上昇効果もあるように感じました。(次回は血圧データも取ってみよう!)
出発点 | 通過・到着点 | 所要時間 | 平均速度 | コメント |
---|---|---|---|---|
名神吹田 | 京都東 | 1h25m | 26km/h | たぶん京都南の先で車線減少するのが原因 |
京都東 | 栗東 | 1h00m | 33km/h | 車線減少と京滋バイパスからの流入 |
栗東 | 小牧JCT | 1h33m | 72km/h | |
小牧JCT | 中津川 | 1h23m | 46km/h | 土岐で東海北陸からの流入。瑞浪は原因不明 |
中津川 | 長野 | 3h00m | 63km/h |
上の表には書いていませんが、何を血迷ったか摂津北で近畿道を降りたのですがたぶん失敗したと思います。
高速のガソリンが安いとの情報だったので、長野ICを出る前に直ぐ手前の松代SAでガソリンを入れることにした。
で、価格は@137/literといつも利用している近所のセルフに比べて2円安くついたが、行列作って50Liter給油して100円なので
果たして本当に得なのかどうか・・・。
給油後直ぐ長野ICに到着、時刻は15:00になっていました。長野ICからは30分程度で善光寺に到着しました。
駐車場のポン引きに引っ掛かりましたが、風俗のポン引きと違い大正解?でした。
駐車時間無制限で400円という触れ込みでしたが、すでに15:30頃になっていたので、残念ながら時間無制限の恩恵にあずかるほどのことは有りませんでした。
そういう意味ではポン引きにやられたというところかも知れませんが、参道の直ぐ近所に駐車できたのでよかったなぁ…です。
善光寺は8年前に来たことがありますが、現在は山門の修復工事中でその威容を見ることができなかったのが残念でした。 入場料500円を支払って、真っ暗けの地下道?を一周してから、前回の訪問時と同じく、参道入り口で唐辛子を買って帰りました。
参拝後は宿へ電話をして、現在位置を連絡後ナビをセットして一路、戸隠・宝光社にある宿へ向かいました。 バードラインと呼ばれる道路を利用したのですが、結構勾配のキツイ道路で阪奈道路の大阪側を思い出しました。
現地に到着して驚いたのは、その涼しさと宿の部屋にクーラーらしきものが存在しなかった事です。 扇風機はありましたが、結局これも使いませんでした。地図で調べてみるとこの辺りは標高1000m程度で金剛山と同じ程度なのですが、 金剛山の頂上ってっこなに涼しくは無いと思います。標高だけではなくあたり一体の地形によるところが大きいのだと思います。
この日は、宝光社に参拝することなく入浴後、食事して寝ました。疲れたわ!おまけで周辺の絵地図を置いときます。
朝食を済ませてから最初に訪ねたのは鏡池というところで、奥社の少し先にある「そばの実」というそば屋さんの脇にある道を 車で5分ほど入ったところにある小さな池です。訪ねたのは9:30頃だったと思うのですが、 人出もそれほど多くなく、風景もきれいで、なかなか良い場所で、湖畔の休憩所で戸隠連山を眺めながらコーヒーを頂きました。
きれいな景色を眺めた後は戸隠神社に参拝することにしました。戸隠神社には五つの社があるので、 とりあえず一番遠いところにある奥社に参拝することにしました。参拝案内用?のリーフレットをみるとちょっと距離がありそうだったので、 同行者用に茶店で630円の杖を購入しましたが、どこまで歩けることやら・・・
参道入り口にあった案内板によると、慶長年間に幕府より千石の朱印地を拝領した戸隠神社は、
奥社を中心に坊を集め、参道に杉並木をつくり一山の威容を整えたとのことである。
また、周囲の森林を社叢として伐採を禁じたため原始林的社叢として保存されてきたともあった。
参道はほぼ2kmほどでほぼ中間地点に随神門(画像左)と呼ばれる門があり、その先には杉並木(画像右)が続いている。 随神門の屋根にはシダなどが着生しているため、なんとなく南方の雰囲気があった。 杉並木を通り過ぎると、傾斜のついた階段状の参道がしばらく続き、その先に目指す奥社と九頭龍社がある。
奥社の御祭神は天手力雄命(あめのたじからおのみこと)、九頭龍社の御祭神は地主神の九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)とのことです。 外来の神様と土着の神様が並立している構図がとても興味深く思えるのですが如何でしょうか。
まさか奥社まで辿り着けるとは思っていなかったので、参道入り口まで帰ってきた時には昼を過ぎていました。 杖を買った茶店で一息入れてから中社へ移動しましたが駐車場は満車で、少し順番待ちをする必要がありました。
中社への参拝は奥社とは違い、移動距離なしです。周囲にはみやげ物屋さんや、名物のそば屋さんもたくさんあり雰囲気的にも戸隠神社の中心地ではないでしょうか。 中社の御祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいのかねのみこと)で、天岩戸から天照大神を引っ張り出す策略を考えた知恵の神様です。 境内には推定樹齢700年のご神木があり、高千穂神社(神武天皇の兄上が御祭神)で見た推定樹齢800年の杉を思い出しました。
参拝後は、戸隠そばで腹ごしらえをしました。同行者のリクエストで岩戸屋さんというそば屋へ入りました。 結構あちこちでそばは食べているのですが、カツオの効いたツユの味がよく、薬味を使わずにおいしく頂きました。 そば自体は何というのか分かりませんが、実の中心部をだけを挽いて作ったと思われる白っぽいそばでした。
ちなみに、アカンと言う当方の助言を無視して同行者は自宅へそばを買って送りました。 帰宅してから食べてみましたが、やっぱりウニュウニュでした。茹でた後の冷やし方がポイントだと思うのですが、 どうしたら自宅でおいしく茹でることができるのでしょうか?
特に意味もなく黒姫方面へ山を下ってみることにしました。タラタラ走っていくと一茶記念館の看板があったので 俳句に興味は無いものの、一度たずねてみることにしました。出札口(と言うのだろうか?)で、 野尻湖にあるナウマンゾウ記念館の入場券とセットで買うとお得ですよと若いオネーサンにそそのかされて セット券を購入してしまいました。う〜ん、情けないジジイやなぁ。俳句には興味が無いので特にコレといったモノは有りませんでしたが シアターで上映されていた講談師、宝井琴鶴さん(たぶん)の一茶にまつわる講談調?の解説は面白かったです。
ずーっと前にNHK-FMでロック講談なる番組があって、その中でジョン・レノンやジャニス・ジョップリンの生涯を 講談調で語っておられたのではないかと思います。(どっかにエアチェックしたテープがあるはず・・・って再生可能なのでしょうか?) ものすごい名演で、チャップマンに撃たれたときのジョンの描写などいたく感激した記憶があります。
記念館の外には俳諧寺や一茶の墓所などもあり、なんやかんや言いながら、ここで結構な時間をすごしました。 俳諧寺を訪れた歌人が詠んだ歌が書かれた天井の写真です。無意味か?
一茶記念館を見学した後、来た道を引き返しました。そのまま宿へ帰っても良かったのですが、森林植物園に立ち寄ってみることにしました。 入場無料の博物館のようなところを見学してからクマが出るとの案内をちょっとだけ気にしながら、みどりが池の周囲を一巡りし、宿へ戻りました。 戸隠連山と飯綱山はぜんぜん山の形が違うのですが、どちらも火山で、できた順序は飯綱山の方が早かったようです。 早い、遅いと言っても地質年代レベルの話なのでピンと来ませんわ!
宝光社と火之御子社への参拝を済ませ、野尻湖にあるナウマンゾウ博物館を訪ねてから今宵の宿である中宮温泉
(石川県白山市)へ向かうことにします。宝光社の御祭神は天表春命(あめのうわはるのみこと)
で中社の御祭神である天八意思兼命(あめのやごころおもいのかねのみこと)の御子です。リーフレットには270余段の石段を登り…とありますが、
上りながら数えたら190余段だったと思うのですが、入り口の一番したから数えても・・・ボケたかなぁ。
画像は190余段の石段とその先にある社。
宝光社から少し先に火之御子社があります。小さな社で駐車場も無いので、参拝をパスしかかりましたが 運良く道路脇に駐車できたので参拝しました。(宝光社から歩いても5分程度なので、普通の人なら宝光社から歩くほうが良いと思います。) こちらの御祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)です。今風に言えば?ショービジネスの神様ですな。
これで昨日の奥社、九頭龍社、中社に続いて宝光社、火之御子社と五社参拝を無事に済ませることができました。 何かの間違い?でエエ事でも起こらんでしょうかねぇ。 で、その後は山を降りて一路、ナウマンゾウ博物館へ。ここも特にどうって事はありませんでした。 小一時間ほど見学してから、野尻湖の周囲を少し車で走って見ましたがもひとつだったので、 湖畔の喫茶店で一息入れて次の目的地へ向かうことにしました。
出発点 | 通過・到着点 | 所要時間 | 平均速度 | コメント |
---|---|---|---|---|
妙高高原 | 糸魚川 | 0h54m | 80km/h | 渋滞なし、対面通行部あり |
親不知 | 白川郷 | 1h38m | 85km/h | 渋滞なし、途中給油あり |
高速道路の部分だけ所要時間を調べてみましたが、渋滞が無いと非常に快適です。渋滞したときは払い戻してほしいですわ。 (注)糸魚川-親不知間は国号8号線を走りました。
白川郷からは白山スーパー林道で中宮温泉へ向かいました。 スーパー林道って何がスーパーなのかなぁと思っていたのですが、通行料金がとてつもなくスーパーでした。 スーパー林道サイトによると、延長33.3kmとの事なので、普通車の場合通行料金は @94.6円/kmになるのですが、km単価で考えると割安かも知れんなぁ・・・とも感じる。
白川郷ICについたのが15:30頃、それからところどころで風景を見ながら小一時間ほどで中宮温泉へ到着しました。 途中ふくべ大滝という落差86mの壮大な滝があるのですが、滝もさることながら雪渓があったのには驚きました。 山の事はまったく分からないのですがこの程度の標高(おそらく1000mまでだと思う)で、この時期まで雪渓が残るのですなぁ・・・。 20年ほど前、GWに鐘釣温泉でみた雪渓を思い出しました。
で、白山スーパー林道を出たところをすぐに左折すると、そこが中宮温泉である。 小さな沢にそって数件の旅館が立ち並んでいる山間の鄙びた温泉です。 残念ながら当方が利用した旅館には露天風呂はありませんでしたが、少しにごりのある高温の温泉でした。 温泉としての歴史はかなり古いようで、天正時代(信長、秀吉の頃?)からの湯治場らしいです。 当時のこの辺りといえば織田領と上杉領の境あたりかな・・・戸隠と言い、今回の漫遊は上杉に縁があるのかも?
旅館を出て沢沿いに50mほど歩くと足湯がありました、少し試して見ましたが、旅館に引かれた温泉に比べるとかなり低温でした。 周囲の雰囲気がなんとなく源泉っぽかったので宿へ帰ってから仲居さんに確認したところ、源泉はもっと上流の方らしいです。
食事も満足できる内容で、ルイベ状で食べる熊肉(画像)の刺身は臭みもなく、 かと言って特別な味わいもなく、ニンニクしょうゆの味ですんなり頂けました。 (個人的にはヤギ汁に比べたら誰でも食べれると思う。ウミガメの肉に比べたら絶品といっても良い)
翌日は金沢へ出てお盆の無料開放を実施してい兼六園へ立ち寄るか、直接帰るか、同行者にご意見を頂戴したところ大穴で永平寺に寄って帰る事になりました。 永平寺なら福井北ICにも近いので、まさについで感覚です。中宮温泉からはR157で勝山市まで出た後、 R416経由で約1時間30分ほどでした。
永平寺は同行者は50年前に、当方も17〜8年前と10年ほど前の2回訪問したことがあるハズです。 「ハズです」と言うのも、酔っ払って(ダイビングショップの温泉ツアーの帰り道だったので車中で飲みまくり)土産物屋さんが立ち並ぶ参道をタラタラ歩いた記憶と、 門前近くの駐車場に車を入れた記憶のふたつがあるからです。
3回目の訪問になる今回は2回目の記憶のお陰で山門近所の駐車場を利用できました。 山門をくぐって、左手にある吉祥閣の入り口で参拝券を購入してから入場します。 10年前とどれくらい変わっているかなぁ・・・と思っていましたが、殆ど変わっていない印象を受けました。 ただ、一部参拝順路にスロープが設けられていたりとバリアフリー化がみられました。 ちなみに傘松閣(さんしょうかく)にあるスロープを利用させてもらいましたが、室内に設置されているに関わらずエアコンが効いておらず暑かったです。 贅沢ですが、この辺りにもう少しの配慮があれば有り難いなぁと感じました。 (他に利用者は居なかったので、それを考えるとこれ以上の投資は見込めないかも知れませんな。) 一方、同行者の感覚では全然変わったわと言う事だった。
境内参拝前に吉祥閣の広間で小坊主?さんから参拝に関する説明を受けるのであるが、 同行者曰く「昔は(坊主の)態度がもっと偉そうで態度がでっかかった」との事で、 ちょっと私語をするときつくたしなめられたらしい。(山門をくぐったら坊主の世界なので命令?厳守やったらしいです) 現代と比べると隔世の感がありますが、今、最も必要とされている習慣というかエチケットなのかも知れない。
永平寺を出ると昼過ぎだった。門前の土産物屋さんでご近所向けのお土産を物色してから、 昼食に越前そばでも食べようかと言う事でお店を探したが、適当なところを見つけられなかったので、 来る道すがら国道沿いにあったそば屋さんで食べる事にして、ひとまず永平寺を後にした。
とりあえず、最初に出くわしたそば屋さんに入ったが、 「味はまぁまぁ、お値段高め」というのが正直な感想であった。 そばは殻ごと挽いた感じの黒っぽいそばで、けっこうサクかったのはつなぎを入れていない10割りそば?なのかも知れない。 その割には香りももひとつで、全般的に戸隠で味わったものに比べると物足りなさを感じた。 勝山や鯖江あたりにおいしい越前そば屋さんがあるらしいので、情報を聞き出して越前そばの名誉のためにもリベンジする必要があるかも知れない。
出発点 | 通過・到着点 | 所要時間 | 平均速度 | コメント |
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福井北 | 近畿道・八尾 | 2h34m | 92km/h | 渋滞なし、京滋バイパス経由 |
福井北ICから高速に乗った。名神に入るとの交通量はやや多目であったが、渋滞することなくスムースに走行できた。 最後の最後に今回、高速道路を利用した中では最高の平均速度を記録したのはなんとも言えん気分になった。 そういえば、Uターンラッシュのピークは明日らしい。
いつもは漫遊記用に出かける前に訪問先について調べたり、 現地でも写真を撮ったりするのですが、今回はどうも気合が入りませんでした。 ひたすた反省あるのみです。
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